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Web Cinemonde KANAZAWA! #001 Redneck Rampage

金沢から発信するアートやカルチャーを紹介する第一弾は、「かなざわ映画の会」についてです。代表の小野寺さんに。6月3日に行われるイベントや、その活動についてうかがいました。


◎自己紹介(映画の会について)と今回の特集のきっかけを教えてください。

今年1月に発足しました、“かなざわ映画の会”代表の小野寺生哉と申します。昨年は金沢コミュニティシネマ推進委員会で「鈴木則文特集/エンタテインメントの極意」と「金沢コミュニティ映画祭2006/怪奇と幻想の世界」を担当しました。
今回のトビー・フーパー特集は『悪魔のいけにえ』と『悪魔の沼』の上映の話がデックスエンタテインメントさんからあり、実現しました。


◎トビー・フーパー監督への思い入れについて教えてください。

小学校低学年のころから『ポルターガイスト』、『スペースバンパイア』、『スペースインベーダー』といったフーパー監督のホラー映画に親しんできたので、20年以上もフーパー監督の作品を観続けてきました。
『悪魔のいけにえ』はフーパー監督のデビュー作でもあり、最高傑作なので、スクリーンで上映できるのが非常に嬉しいです。



◎ゲストの平山夢明さんと中原昌也さんについて教えてください。

平山夢明さんは実話怪談の『「超」怖い話』シリーズや実話系都市伝説の『東京伝説』シリーズ、長編短編小説など物凄い数の作品を書いています。最近では短編集の『独白するユニバーサル横メルカトル』で日本推理作家協会賞短編部門を受賞し、「このミステリーがすごい!」のベストにも選ばれました。あとデルモンテ平山の名義で映画評論もされています。先日、東京で平山さんのトークイベントを見てきましたが、怖い話のネタは膨大にあるという感じで圧倒されました。
中原昌也さんはミュージシャンとして暴力温泉芸者、現在はヘアー・スタイリスティックスで活動されています。つい最近、新譜『AM5:00 +』が出たばかりです。「週刊SPA」の『エーガ界に捧ぐ』など映画評論でも活躍されていて、ホラー映画のみならず映画全般に博識な方です。作家活動としては『あらゆる場所に花束が・・・・・』で三島由紀夫賞を、『名もなき孤児たちの墓』で野間文芸新人賞を受賞されました。



◎イベント名「アメリカの闇」とはいったいどういう意味なのでしょうか。

アメリカは豊かな民主主義国家というイメージが強いと思いますが、実際にはその恩恵を受けられない地域や人々も存在します。そういった地域では原始時代並みの野蛮な風習や生活が残っています。また、そのような人々はしばしば残虐な猟奇事件を引き起こしてきました。トビー・フーパー監督の『悪魔のいけにえ』、『悪魔の沼』はそのような地域や人々といったアメリカの闇の部分を克明に描いています。


◎「かなざわ映画の会」の今後の予定を教えてください。

9月中旬の連休に「かなざわ映画祭2007」を開催予定です。詳細は6月3日の今回のイベント時に発表できると思います。


◎お気に入りの映画について教えてください。

最近だと『ブラック・ブック』が面白かったです。





「悪魔のいけにえ」
1974/アメリカ/1時間24分
出演:マリリン・バーンズ、ガンナー・ハンセン、
   エド・ニール、アレン・ダンジガー
1973年8月、テキサスの田舎町をドライブ旅行中の大学生グループが食肉製造業の狂人一家に惨殺された。そのテキサスの狂人たちは自動ノコギリで犠牲者を殺害し、人肉でソーセージ、人骨で家具を作りつづけていたのだった―。
“史上最も怖い映画”として現在もなお、伝説として語り継がれている本作はMoMA(ニューヨーク近代美術館)に収蔵され、映画としての枠を超えてあらゆるジャンルのカルチャーに影響を与えている。




「悪魔の沼」
1976/アメリカ/1時間31分
出演:ネヴィル・ブランド、ウィリアム・フィンレイ
   ロバート・イングランド
テキサスの町外れの沼地にある古びたモーテル。そのモーテルの主人である中年男は次々と大鎌で宿泊客を襲い、沼に棲む巨大ワニの餌にしていた―。
デビュー作「悪魔のいけにえ」に続く今作は予算を大幅に増やしたメジャー体制で製作されたが、血と絶叫の連続で描く狂気と殺戮の世界はさらにパワーアップし、カルト映画として評価が高い必見作である。




「ショッキング・トゥルース」
2000/イギリス/1時間15分
監督:デヴィッド・グレゴリー
映画史に深い傷跡を残した金字塔「悪魔のいけにえ」。世界を震撼させた狂気の世界はいかにして創造されたのか? トビー・フーパー監督をはじめとする「悪魔のいけにえ」制作スタッフへの多角的なインタビューで浮き彫りにされる数々の製作秘話。


トビー・フーパー特集
「アメリカの闇」

Redneck Rampage

■日時:2007年6月3日(日)
■会場:金沢21世紀美術館シアター21
■料金:[前売券]
    1回券 1,000円
    トーク付1回券 1,500円
    トーク付3回券 2,500円
    [当日券]
    1回券 1,000円
    トーク付1回券 1,500円

■スケジュール
10:00
「悪魔のいけにえ」
12:30
「悪魔の沼」
14:15
「悪魔のいけにえ」
16:00
トークショウ
17:20
「ショッキング・トゥルース」

■チケット取扱:シネモンド、
 金沢21世紀美術館ミュージアムショップ
■お問い合わせ:
 かなざわ映画の会
 TEL(076)231-6338
 E-mail : eiganokai@hotmail.co.jp
 http://d.hatena.ne.jp/c0ck-fighter/

主催:かなざわ映画の会
配給:デックスエンタテインメント
共催:金沢21世紀美術館
   [(財)金沢芸術創造財団]
協力:(株)カプコン






ゲスト:平山 夢明
1961年神奈川県生まれ。「デルモンテ平山」名義の映画批評で脚光を浴び、『異常快楽殺人』で作家デビュー。実話怪談の『「超」怖い話し』シリーズ、『怖い本』シリーズ、『東京伝説』シリーズなど著作多数。一貫して人間の「狂気」をテーマにした作品を書き続ける。2006年、『独白するユニバーサル横メルカトル』で第59回日本推理作家協会賞短編部門と「このミステリーがすごい!」2007年度国内部門第1位を受賞。



[写真左が中原さん(白目)。右はシネモンド前劇場支配人(美人)です。]

ゲスト:中原 昌也
1970年東京生まれ。ミュージシャンとして「暴力温泉芸者」でデビュー後、現在「ヘア・スタイリスティックス」で活動中。映画評論家として、「週間SPA!」で映画評論「エーガ界に捧ぐ」を現在連載中。作家活動は『あらゆる場所に花束が・・・・・・』で2001年に三島由紀夫賞受賞。2006年に『名もなき孤児たちの墓』で野間文芸新人賞を受賞。